母親の無念を晴らすために利用された拒食症の娘




○平成25年5月29日 世界仰天ニュース 拒食症 その①


>>母は、時間があれば娘を何度もオーディションに参加させた。体重も厳しく毎日計ってチェック。

>>実は、母親は昔モデルを目指していたが、その想いも叶わず挫折し、その夢を娘に託したのだった。



子どもの人生を支配する母親の典型。

自分の恨みを晴らすために娘を利用した。
自分をモデルにしなかった社会への恨み。
自分にダイエットを課さなかった親への恨み。
思い通りにならなかった自分の体型への恨み。



娘は母親に従わないと母親が不機嫌になってしまうので、逆らえなかった。
母親の機嫌が悪いことは、娘にとっては神を怒らせるも同然なのだから。


そして、母親の支配は母親の悲願が達成されても娘の中に染み付いてしまっている。




>>そして、ワレリアは、「自分がこのような状態になったのは全て母のせい」、と恨むようになっていく。





そう。母親の悲願を達成した後にも「太ってはいけない」という内部に居る母親の声は呪いのように娘の縛る。



>>しかし、必死なのは母親だけで、育ち盛りのワレリアにとっては苦痛でしかなかった。一歩家を出れば、自ら食事制限をすることなど出来るはずもなく、12歳でポッチャリ体型に。




おかしなダイエットは途中で投げ出すのが普通の、健康的な人間のあり方。
食べなかった分、ポッチャリ型になるのは、ある意味で正常なのに、母親が母親自身の後悔を晴らすために娘を支配したのだ。

















■身長170センチに25キロ


1973年、ロシア・モスクワで生まれたワレリア・レヴィチナは、少しポッチャリした健康的な子供だった。

幼くして両親は離婚し、母と2人暮らしに。

ワレリアが16歳のとき、母が再婚。
これを機に母と新しい父はアメリカに移住することを決めた。

そしてワレリアが21歳の時、ミスシカゴの栄冠に輝いた。
この頃から彼女の身体にある変化が!

気がつけば身長170cmであるのに関わらず、体重たったの25kgに!
拒食症に陥ってしまった彼女…原因は母親にあった!
果たして彼女の運命は!?


実は、母親は昔モデルを目指していたが、その想いも叶わず挫折し、その夢を娘に託したのだった。

だがこの一家には、親戚がみんな肥満、という問題があった。

娘も油断すればすぐに太ってしまう。その為、母は。娘についつい厳しく食事制限をさせてしまった。

母は、時間があれば娘を何度もオーディションに参加させた。体重も厳しく毎日計ってチェック。
しかし、必死なのは母親だけで、育ち盛りのワレリアにとっては苦痛でしかなかった。

一歩家を出れば、自ら食事制限をすることなど出来るはずもなく、12歳でポッチャリ体型に。


そしてワレリアが16歳の時、母が再婚し、アメリカ・シカゴで生活することになった。

新しい環境へ移るやいなや、母のしつけは更に厳しくなっていった。
スパルタのような厳しいしつけもあってか、娘ワレリアは21歳の時、見事ミス・シカゴに輝いたのだった。
そして、ワレリアも自らモデルとして働く決意をしたが、モデルとしてはまだまだ太っているため、痩せた方が良いと告げられる。

「まだ太っている」という言葉がワレリアの頭から離れなかった。
そして、もっと痩せなければと思うようになった彼女は、口に食べ物を入れることを恐れるようになり、体重はどんどん落ちていった。

170センチあるにも関わらず、24歳の頃には体重38キロに。
そして、ようやく自分が拒食状態になっていることに気づく。
それは、母も気づいていた。娘に食べさせようとする母と、食べることを拒絶するワレリア。
2人の考えは昔と全く逆になっていた。
そして、ワレリアは、「自分がこのような状態になったのは全て母のせい」、と恨むようになっていく。

この頃には既に、ワレリアの体に大きな異変が起きていた。
無理して口に入れてもすぐに吐き出し、食べようと思っても食べられない体になってしまっていたのだ。

ワレリアの体は膵臓炎を患っていた。
膵臓は、食べ物の消化を助ける膵液を分泌する。
その膵液は、食べ物を想像した際にも分泌される。
彼女は拒食症で何も食べなかったが、食べなければという想いが異常に働き、膵液異常に分泌され炎症を起こした可能性があった。


心配した母が病院へ連れて行くと、入院して治療に専念することを薦められるのだが、ワレリアは治療を拒絶し、なんと一人ロシアへと帰ってしまう。
症状を治すためには、母の元を離れなければ無理だと考えたのだ。

その後の彼女の生活は過酷なものだった。
体のせいで、雇ってくれるところもなく、失業手当での生活。
サプリメントでの最低限の栄養を補給するだけで、体重を増やすことも出来ない。それでも必死に拒食症と闘った。

そして、2012年8月。彼女の姿はロシアの番組で紹介された。身長170センチに25キロ。
ワレリアの存在は瞬く間に世界中に広まった。
それから半年後、ワレリアは今、温暖な気候のモナコで一人暮らしをしている。

拒食症は治っていないが、膵臓炎の症状は和らいだという。
また、ワレリアの元には、世界中からどうすれば痩せられるかとの相談のメールが来ている。

ワレリアは、拒食症のせいで孤独を味わい、魅力を失った、と厳しく警告する。
そんな彼女の夢は、子供を授かること。彼女は今、代理母の事も考えているという。