フェリチンのマスキング(マスクデータ)とは何か


  H24.7  H24.12



・肝臓の状態を示す項目


GOT 28  48
GPT 32  89
γーGTP 39  77



・鉄(だけでもないけど)の状態を示す項目


ヘモグロビン15.9 15.1
MCV   90  89
フェリチン 35.6 204
UIBC 238 102











フェリチンが5ヶ月で170も増えているのにMCVは減っている。
MCVは鉄の重要な指標。フェリチンが上昇しているって事は身体に鉄が貯蔵されているって事のはずなのに、
それがMCVに反映されていない。

なぜか。

これこそが、「マスキングされた血液検査の結果」なのだ。



※マスキング=本当の正体が隠されている






フェリチン値は悪性腫瘍、肝障害、心筋梗塞感染症、炎症などで貯蔵鉄量とは無関係に上昇
鉄欠乏状態の患者で、これらの疾患がある場合は血清フェリチンの低下しないことがあるので注意。

http://hospitalcity.jp/blog/10002398/p10051504c.html

ここに肝障害があると、フェリチン(貯蔵鉄量)は無関係に上昇すると書いてある。
肝障害というのはたとえば肝炎、肝硬変なのかがある。
けど、これはもう、本当に病気で、GOTGPTは4ケタを示すらしい。


ただ、脂肪肝というものもある。
そして隠れ脂肪肝というものも。

隠れ脂肪肝はGOTとGPTが正常範囲内にあるにも関わらず、GPT>GOTの状態のことをさす。




GOTとGPTが体内で活性を維持するために
ビタミンB6が絶対に必要になります。

それが不足してくると、
GOTとGPTの値が低くなってきますが、
GPTの壊れる速度がGOTより速いため、
その値に開きが出ます。

その開きによって、ビタミンB6が不足が分かるからです

(診たて違いの心の病 実は栄養欠損だった 溝口徹 第三文明社


本来は、GOTのほうがGPTより高い状態が肝臓のベストの除隊なのだけど、上記に示した僕のデータでは、二回ともGPTの方が大きくなっている。
これは、肝臓の働きが悪い、つまり肝障害が起きていて、フェリチンの値は200を超えているのだけれど、まったく当てにならないって事だ。




むしろ、最初の検査がGOT28でGPTが32だった。



GOT・GPTは基準値の範囲内ですが、
γーGTPが高く、
GPTがGOTより高くなっているので、
脂肪肝が疑われました。


このときのフェリチン35.6でさえも、肝障害によって上昇させられた数値なのであって、35よりもっと低い値だったって可能性もある。



「フェリチンはマスクデータですね、マスキングされてますね」などと医療従事者に言われてポカーンとしてしまったときには、
フェリチンは他の臓器の影響を受けていることに気づけたら僕のように謎を抱えなくて済むのではないかと思って、書き残しておきます。


















■1日あたりの失われる鉄量

バランスのとれた食事から摂取する鉄の量
(10〜15㎎) 十二指腸からの鉄吸収率(約10%)
+1〜1.5mg
汗・尿・大便などから排泄される量 -約1㎎
差し引き(男性、閉経後の女性) ±0
1回の月経で失われる鉄量(約20〜30㎎) -平均1㎎
差し引き(有経女性) -約1㎎

上記のように、有経女性では1回の月経で約30ミリリットルの血液が失われますので、よほど徹底した食事管理でも行わない限り、健康な女性でも貧血は起こしやすいと考えます。

そして、この患者さまのように、子宮内膜症子宮筋腫、子宮腺筋症などによる月経過多がある場合は、
80ミリリットル以上の出血がありますから、貯蔵鉄だけでなくヘモグロビンや血清鉄の値までも「からっぽ」になるのは当然なのです。
http://www.cfs-hygeia.com/results.html