ピロリ菌感染と鉄欠乏性貧血についてのキュレーション







摂食障害のスタートは”胃腸の不快感”であった人は
少なくはないだろう。

























◇ピロリ菌と不定愁訴



栄養状態が悪くなったのも、
サプリメントによる栄養療法の効果がなかなかでないのにも、
胃にいるピロリ菌が悪さをしているのだろうということです。

ピロリ菌の除菌を行うと、
これまで常に感じていた胃の不快感がなくなり、
栄養療法の効果をさらに実感できるようになりました。
少なからず半信半疑であったこの治療にも専念するようになりました。

身体はどんどん楽になって生きました。








■胃の病気以外の病気とピロリ菌感染症


・若年者の鉄欠乏性貧血
・栄養不足
・特発性血小板減少症(ITP)


線維筋痛症(FM)
慢性疲労症候群CFS)、
・ギランバレー症候群



などとも、関連があるという論文が出ています。





■ピロリ菌が感染するとどうなるのか


胃がピロリ菌の感染を受けると、表面の軽い胃炎からはじまり、胃の粘膜(胃の表面の細胞)に炎症を起こし、次第に、胃の粘膜は萎縮してしまいます。
その間、鳥肌状胃炎、十二指腸潰瘍、胃潰瘍、胃癌など、起こすことがあります。


通常は、ピロリ菌は、幼児の時に感染します。
子供のころは、ほとんど症状がないのですが、時として、腹痛などの症状を訴えることもあります。

10代になり、鉄欠乏性貧血になることがあります。



■ピロリ菌と鉄欠乏性貧血


ヘリコバクターピロリ菌(以下H.p)と胃十二指腸疾患以外の疾患との関わりが次第に解明されてきていますが、
これまで難治性・再燃性で原因不明と考えられていた鉄欠乏性貧血(IDA)患者の中にH.p感染が原因である症例が存在することが明らかになりました。



H.p感染に起因するIDAの病態機序
1)H.p感染が原因で消化管粘膜から潜在性出血をきたす。
2)H.p感染後の胃粘膜萎縮による塩酸やアスコルビン酸の分泌低下で低酸または無酸となり、食事性鉄の吸収が阻害されるための鉄欠乏。

3)Hpが宿主から鉄を奪い取る








■「ピロリ菌」は栄養障害に大きく絡んで


「ピロリ菌」によって障害されている粘膜を持つ胃は、まるで穴の開いたバケツのようなものです。


保菌者は検査をすればすぐ分かりますが、
いくら食べても太らない人、食後に胸やけを感じる人、慢性胃炎の人、胃潰瘍を繰り返す人などは、一度「ピロリ菌」の検査をした方がいいでしょう。

心の不調を引き起こす多くの栄養障害に「ピロリ菌」による胃粘膜障害が関係している可能性を、常に頭に入れておくことが必要なのです。




■ピロリ菌による萎縮性胃炎の存在


栄養素の消化吸収を阻害するため、栄養失調の原因となります。


とくに、タンパク質や鉄・カルシウムなどの栄養素の吸収不良の原因となることが
あるのです。


しかし、糖分の吸収には影響しないため、
糖分だけは吸収されてしまうので、低血糖症を起こしやすいのです。
(精製された糖分は分子が小さいから抜けて吸収されてしまう)