吐けば吐くほどに…












○体力がなくなるまで嘔吐し続ける理由






■塩分の制限しすぎは身体を冷やす

「自発的脱水」という現象があります。
激しい嘔吐や下痢をして脱水症状を起こしたとき
水やお茶を飲むとさらに嘔吐や下痢がひどくなる現象です。

なぜ嘔吐や下痢がひどくなるのかというと
水分を補給したことで体内の塩分濃度が薄まってしまうかrです。

人体では、水分より塩分が大事なので
脱水の時は、水分は欲しいのに、塩分がさらに薄められることを嫌って、
あえてまた吐くわけです。

(「うつ?」と思ったら体温を測りなさい 石原結實 かんき出版)









■嘔吐後の水分及び電解質の補正は大切です。


水分の摂り方には注意が必要です。
十分なナトリウムの補充をせずに水や液体を多く飲み過ぎれば、
血液のナトリウム量がさらに薄くなるので、気分が悪くなります。


また細胞にナトリウムがないと水分をしっかり取り込むことができないのです。



身体でのナトリウム不足が深刻になっていると、
血液ナトリウム濃度のわずかな変動が血液量に影響してきます。


ナトリウムが塩を含む食べ物や飲み物によって補充されなければ、
血液ナトリウム濃度と水分量が低下しすぎるのを防ぐため、
ナトリウムと水が間質液から血液へと引き込まれます。

そして塩分や水分が間質液から過剰に引き出されてしまうと、
今度は細胞内のわずかなナトリウムが細胞から間質液へと移動し始めます。



細胞はカリウムとナトリウムの比率を15:1に保っているため、
ナトリウムが細胞から引き出されると、水もナトリウムの後に続いて外に出るわけです。












■食欲と性欲と寂しさと


まぁ生化学的にはこのような機序があるのかもしれないけれども
基本的には身体の中から食べ物を全部取り出した(と思い込みたい)ために
出し入れをするのですけどね。


そう考えると、
出し入れの代替品としては、セックスへの渇望、あるいは
性欲に対する欲求不満が、もしかしたら、(特に)男性の過食嘔吐者には
あるの、かもしれない


嘔吐に一つのプロセスがあって、完全に嘔吐しきることで収束するというところは
セックスだな。男性の場合、自分の性的なプロセスとよく似ているでしょう。

(あかるく拒食ゲンキに過食 斉藤学 伊藤比呂美 平凡社