女性としてのモデルを示せない母親、あるいは夫婦像


◇前説としてーーフェミニズム推奨派に辿り着く土台




突然ですが、
僕は女性こそが(経済的な)自立を達成すべきだと思っています。



経済的な自立を達成できるのであれば、女性にとって男性なんか、
長い人生で考えたときに
なんら、役に立つ存在ではないと思っているからです。


ちなみに、こういう考え方は
フェミニズムという考え方に帰属するそうです。



そして、ふと考えたときに
こういうフェミニズム的な価値観が
どこから生まれたのか?ということを遡っていると、
「両親の夫婦のあり方」に依拠しているのではないか?
と思っています。








というのも、小さい頃、母親は専業主婦でした。
そして、僕が小学生になったころからはパートに出た。


自分の家が中流家庭だと思えるくらいだから、
金銭的に不自由をしていたわけではないと思う。

だけど、いや、それゆえに母親は、
父親に「お金という鎖で縛られている」ように僕には感じられた。





「父と母」という社会的責任の役割分担は
素晴らしく完遂していたと思う。周りからは「立派な両親」と評されるだろう。


ただ、男女、あるいは、人間同士の関係性という面では
子どもながらに「強烈な違和感」を覚えた両親の関係性。



お金さえあれば、経済的自立さえ出来ていたなら…と
幼い子どもに思わせるほど、素晴らしい忍耐力と隷属した哀れな女性としての母親の姿を
観察しながら成長してきたことが
「女性を自由にするのはお金=女性こそが経済的自立を成し遂げるべき」
という価値観を形成して、今日に至るんじゃないかなぁと。








ちょっと余談が長くなりましたが
以下が主訴です。引用ですが…









◇夫婦関係=(人間関係・男女関係)から子どもが受け取るメッセージとは



■母は好き。だけど母のようにはなりたくない


たとえば、夫婦仲が悪いのに仕事を持っていないので離婚できない、
あるいは「離婚すると世間体が悪い」から離婚できない、という夫婦の下に育つ子どもは、
父は母に全く愛情が無い、暴力すら振るう、でも、離婚もしない、
という状況にずっとさらされています。

このような家庭に育った娘は、母親に同情しながらも
母親を軽蔑します。



ある調査によると、
「子どもの頃両親が仲が悪かった 」と答えた女性は
「父親よりも母親の方が好きだった」とした人が圧倒的に多い。

その一方で、
「母親のようにだけはなりたくない」と答えていました。


夫に愛されない女性、それでも離婚できずに夫にしがみつくしかない母親は
1人の女性としてみると情けない、目標とできない、
ということなのです。





このような家庭に育った娘たちは、女性として見本にすべきモデルが
わからなくなります。






母親のように男性に依存した存在にはなりたくない、
自分自身のキャリアをしっかりもちたい、と思う一方で
母親のように男性に捨てられたくない、
男性に愛され続ける女性でいたい、
と思うわけです。


人と人との親密さを外的条件からしか考えることが
できないため、やせて完璧な外見を手にすれば全てが解決するのではないかと
思ったり、誰にも「ノー」と言えないかったり自分の身体の不調を無視しながらも
相手のニーズに応えようとする「スーパーウーマン症候群」になって、
自分の限界を超えてしまい、病気に繋がっていくことにもなります。














◇さいごに




■現在は過去の積み重ねだから…



私たちの現在を作っているのは、過去の積み重ね。

ある出来事に対する個人の反応というのは、
「過去の同じような場面で、どんなふうに対処したっけ?
 うまくいったパターンは…」ということが
無意識に瞬間的に処理されて行動に移している。


つまり、過去の記憶が現在を作る要素になっている。


だとすると、
過去の良くない影響(≒トラウマ)は確実に現在を悪い方向に、
不幸せな方向を不幸せとも思わせない生き方に導いてしまっているなんてのは
無い話じゃない。

いや、もしかしたら、そこらへんに溢れている話かもしれない。






■自分は他人の集合体



大人になった今は
「自分の選択はは自分の意志に100%基づいて選択している」と
感じている人も居るかもしれないが
現在の自分を、もしかしたら、過去からの良くない影響が操作しているかもしれない…
と、現在を良くするためにも、過去を整理してみることだって
必要なんじゃないかと思った。




ここに居る自分は、自分が必死に生長させてきた自分だけど、
全てが自分で出来ているわけでは、無いのかもしれない。


特に、記憶の積み重ねが始まる起源である
養育家庭からの影響と言うのは大いに
現在を構築する要素になっているのだと思う。