拒食症は親への復讐




◇はじめに







■拒食症は親への復讐






拒食、過食、それにリストカットも含め
そうした行為の背景には
「もっと私の事を愛して欲しい、見守ってほしい」という気持ちが強くあって
そうされなかったために
誰かを恨む、復讐する、攻撃するという感情が潜んでいるのです。





彼女たちの恨みや憎しみの元にあるのは
自分が望んだような愛情をくれなかったこと。


拒食症は食べ物への拒否ですが
そこには自分を取り巻く人や全ての物事に対する拒否の感情があります。
それはまた、自分のそれまでの半生への否定でもあるのです。





最も著しい悪影響は
夫婦間の不仲。どんなに取り繕っても
子どもには分かる。


夫婦間がうまくいっていないと
母親は豊かな愛情を子どもに注ぎにくくなります。
自分が満たされて居ないから、
子どもに十分な愛情をかけられなくなってしまうのです。












■親の自尊心補填の道具にされた子ども



子どもの成長を積極的に喜ばない親がいる。
いつまでも子どもが自分から離れないことを心の底では
願っている。
そして、いつまでも独り立ちできず
自分に従順であることを心のそこで喜ぶ親がいる。


そのように他人を束縛することで
実は自分にストレスを課していることに
その人は気づかない。


あるものを独占しようとする人は
そのものに憎しみを抱いている場合が多い。
自然の流れ、自然の変化に身を任せられないのは
自分の内面が憎しみと恐怖に占領されているからである。


自分の内面が憎しみと恐怖に満ちている親は
時間の経過とともに、
親子関係が変わることを受け容れられない。





◇主訴ーー自分を縛ることで相手への復讐をしている





■自然の流れに逆らうと、ストレスは増大する


自分を束縛することなしに
他人を束縛することは出来ない。
つまり、他人を束縛するものは
実は自分の精神をも萎縮させているのである。


恋愛をして恋人を独占欲から縛り付ける人がいる。
相手を束縛することで
この人は自分自身を縛ってしまうのである。



自分の関係者を自由にしてあげることで
実は自分自身が自由になっていくのである。



自分が病気になることで
親だけが自分の人生を謳歌するのを防いでいる。
つまり、復讐。


この復讐の元になる憎しみが終わらない限り、あるいは諦めが付くまで
拒食症は治らない。



薬だけ飲んで安静にそのうち治るだろうなんて
許さない。













◇おわりに






■幸せに見える人は、誰かを幸せにしている人




わたしたちは自分の幸福は「自分だけ」の幸福なのだと
思い違いしてきたのではないでしょうか。
自分を大切にするというのは
「自分だけ」を大切にすることだと
そう思ってしまったのではないでしょうか。

人間関係は相互依存関係です。
なので、自分だけで自分自身を幸福にすることはできないのです。
わたしたちはみな、人間関係の中でしか幸福になることはできません。
周囲の人が不幸で
自分だけが幸福なんて、そんなことはありえない。



自分のことしか大切に出来ない人は
みんな孤独になってしまい、いつしか心を病んでいきます。
他者を大切に出来ない人は自分の人生をも無為なものにしている。
幸せそうに見える人は
必ず「誰か」を幸せにしている人です。




幸せには色々な形があるでしょうけれど
「この人を幸福にしたい」という人をしっかりもつことでしか
幸せをつかむことは出来ないということだけは共通です。